こんにちは!
アンリのイギリス英語の管理人、アンリです。
前回まで、イギリス英語とアメリカ英語の発音や単語の違いを比べてきました。
今回は、文法の違いです!
15項目あります!
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気になるところから、どうぞ!
1.「~したところです」の言い方が違う
イギリス英語とアメリカ英語では、「~したところです」の言い方が違います。
はい、「~したところです」。
苦手な人が多い、現在完了形です。
過去にしていた行動などが「今ちょうど終わりました!」と言うとき、つまり物事が完了したことを表現するときに使う表現です。
「have/has + 過去分詞」というやつです。
実はこの言い方、イギリスではよく使うのですが、アメリカでは使われなくなりました。
アメリカでは、シンプルに「過去形」を使うそうです。
過去形と一緒に「just(ちょうど)」や「already(すでに)」、「yet(もう)」などの副詞を使って、物事が完了したことを表すそうです。
では例文を使って、イギリスとアメリカでの言い方を比べてみましょう。
アメリカ英語の方がシンプルですね!
アンリはよく、イギリスのラジオを聞いているんだけど
インタビューで歌手が言ってたフレーズをそのまま、通っていた英会話スクールの先生に使ってみたんだ
すごくびっくりされたよ!
日本人は完了形が苦手だから、あまりにスムーズにアンリの口から出てきてびっくりしたらしい!
そのときに言ったフレーズはこれ
I haven’t seen the film, but I hear it’s great.
その映画は見たことがないけど、すごく良かったって聞いたよ
ラジオや映画とかで勉強した英語って、本物の英語だし、忘れにくいね!
今度、アンリが好きなラジオ番組とかを紹介するね!
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2.動詞の過去形と過去分詞が違うものがある
イギリス英語とアメリカ英語では、動詞の過去形と過去分詞が違うものがあります。
比較してみましょう!
アメリカ英語で過去形と過去分詞のおしりが「ed」のものは、イギリス英語では「t」になっています。
これはパターン化されていて、分かりやすい違いです。
次は、このルールに当てはまらない「get」と「forget」です。
こちらも比べてみましょう。
「get」の過去分詞は、イギリス英語とアメリカ英語で形が違うね
でも、「get」と似た形の「forget」の過去分詞を見てみて
イギリス英語もアメリカ英語も同じ「forgotten」だね!
ちょっとややこしいけど、覚えちゃおう!
3.「~を持っている」の言い方が違う
「~を持っている」と言う場合、アメリカ英語では学校で習ったとおり「have」と言います。
でもイギリス英語では、「have got」を使います。
話すときは「I’ve got~」のように短縮した形を使います。
「have got」ということは、「have + 過去分詞」。
苦手な人が多い「現在完了形」になります。
疑問形や否定形で使う時は、ちょっと注意しなくてはなりません。
例を使って、イギリスとアメリカでの言い方の違いを比べてみましょう。
この「have got」は、病気のときにも使います。
「今、何時?」って時間を人に聞くときも、イギリスではhave gotを使うことがあるよ!
Have you got a time?って言うんだ
バス停でバスを待っているときに初めて聞かれたときは、聞き慣れてないからびっくりしたよ!
アンリは答えられなくて…
一緒にいたブラジル人の友だちが答えてくれたんだ
つぎに聞かれたときは、ちゃんと答えられたよ!
4.「~しなければならない」の言い方が違う
「~しなければならない」と言う場合、アメリカ英語では学校で習ったとおり「have to」と言いますが、イギリス英語では「have got to」と言います。
話すときは「I’ve got to ~」のように短縮した形を使います。
イギリス英語とアメリカ英語での言い方を比べてみましょう。
イギリス英語では、動詞の「do」をよく使うよ!
do my faceで、お化粧する
do my hairで、ヘアセットする
「6. 動詞のdoの使い方」で詳しく説明するよ!
5.「take」と「have」の使い方が違う
イギリスでは本当によく「have」を使います。
例えば、「シャワーを浴びる」と言うとき、アメリカ英語では「take a shower」と言います。
学校で習った英語の通りですね。
でもイギリスでは、「have a shower」と言います。
イギリスの語学学校で勉強していた時、
「どうしてみんな、take a showerって言うの?」
「イギリスではhave a showerよ!」
と、先生が言っていたのを思い出します。
イギリス人からすると、「have」のところに「take」がくると、ちょっと違和感があるそうです。
では、比べてみましょう。
普段よく使う身近な言葉が、イギリス英語とアメリカ英語で違うね!
6.動詞の「do」の使い方が違う
イギリス英語では動詞の「do」と名詞の組み合わせで、日常生活の英語を表現することが多いです。
例えば、「do」と「my teeth」を組み合わせて、「歯を磨く」となります。
確認してみましょう。
イギリスでも「do」を使わない言い方もするよ
家族や友だちとの会話で「do」を使うことが多いよ
7.前置詞の使い方が違うものがある
前置詞の基本的な意味は同じでも、イギリス英語とアメリカ英語では、フレーズの中で使い方が異なることがあります。
例えば「家にいる」と言うとき、アメリカ英語では「stay home」ですが、イギリス英語では「stay at home」となります。
「stay home」… コロナウイルスがまん延していた頃、よく耳にした言葉ですね…
では、比べてみましょう。
ちょっとややこしいね…
アンリは英語の本を多読して、感覚的に身に付けるようにしているよ
8.「shall」の使い方が違う
学校で「shall」は、「~しましょうか?」と習いました。
イギリス英語では、未来を表す「will」の代わりに「shall」を使うことがあります。
この意味で「shall」を使うのは、フォーマルな時です。
主語が「I」か「We」の時のみに使います。
未来のことを約束したり、提案したりする時に使います。
基本的に、この意味の「shall」はアメリカでは使いません。
では、例文を使って確認してみましょう。
否定の意味で使う場合は、「shall not」になるよ
短縮形は「shan’t」だよ
9.「need」の否定形が違う
イギリス英語では「~する必要がある」という意味の「need」に「not」を付けて、否定形にすることができます。
たいていは、短縮形の「needn’t」が使われます。
アメリカ英語には、この使い方はありません。
アメリカ英語では、学校で習った通り「do not need」や「don’t need」が使われます。
[イギリス英語]
肯定文:need to
否定文:need not to
needn’t to
[アメリカ英語]
肯定文:need to
否定文:do not need to
don’t need to
では、例文で確認してみましょう。
10.「集合名詞」の扱い方が違う
集合名詞は、何人かの人たちで出来ているグループや集団のことを意味する言葉のことです。
例えば、
- family(家族)
- group(グループ)
- team(チーム)
- band(バンド)
- audience(聴衆)
- government(政府)
- committee(委員会)
などが集合名詞です。
これら集合名詞は、イギリス英語では「単数」と「複数」のどちらも使います。
アメリカ英語では、「単数」の扱いになります。
では、例文で確認してみましょう。
単数扱いのときは、家族を1つのかたまりとして見ているね。
複数扱いのときは、家族のメンバーが何人もいることを意識しているよ!
11.短縮表現の使い方が違う
短縮表現は、会話で使われる表現方法です。
映画や歌詞などでよく耳にすると思います。
下の表にあるものなどが有名です。
短縮表現 | もとの形 | 意味 |
wanna | want to ~ | ~したい |
gonna | going to ~ | ~するつもりだ |
kinda | kind of | 種類の |
gotta | have got to | ~しなければならない |
gotcha | I have got you. I got you. | わかった |
これらの短縮表現は、家族や友だちとの会話のときによく使われます。
ビジネスなどのフォーマルなシチュエーションでは、使わない方が良い表現です。
イギリス英語でも使いますが、アメリカ英語の方がより頻繁に使われます。
では、例文で使われ方を確認してみましょう。
12.イギリス英語は付加疑問文をよく使う
さっそくですが…
チョコレートは好きですか?
チョコレート、好きですよね?
アンリは、チョコレートが大好きです!
こういったやり取りって、よくありますよね!
You like chocolate, don’t you?
「チョコレート、好きですよね?」
文章の終わりに「, don’t you?」や「, do you?」のように、短縮された疑問文が付いています。
これらのことを「付加疑問文」といいます。
英語では「Question tags」といいます。
確かに、後ろにタグがくっついている感じがしますね。
この付加疑問文は、アメリカ英語では「~ですよね?」や「~でしょう?」というように、相手に同意を求めて確認したり、念を押したりする時に使います。
ですが、イギリス英語では同意を求めるようなニュアンスはあまりないです。
通常の疑問文と同じような感覚で、かなり頻繁に使われます。
この付加疑問文、答え方にちょっとコツが必要です。
例文で、ざっと確認してみましょう。
例文の2つ目を見てみてください。
否定の付加疑問文です。
答え方がややこしい…
英語の「Yes」「No」と、日本語の意味の「はい」「いいえ」が逆になっています。
それは、相手の質問文の答えに対してではなく、自分の答えが「肯定」か「否定」かで「YES」「NO」を決めるという英語のルールがあるからです。
「YES」+「肯定文」
「NO」 +「否定文」
つまり…
相手が「今日は寒くないよね?」と言ったことに対して、
「いやいや、今日は寒い」と自分が思ったのなら、
↓
「it is cold today」 これは肯定文だから
↓
「Yes」+「it is cold today」と、アタマに「Yes」をくっつけて
↓
「いいえ、寒いです」となります。
逆もしかり…
「ええ、今日は寒くないです」と自分が思ったのなら、
↓
「it is not cold today」 これは否定文だから
↓
「No」+「it is not cold today」と、アタマに「No」をくっつけて
↓
「はい、寒いです」となります。
なんてややこしいんでしょう…
アメリカ英語で付加疑問文を使う時は、話している相手に同意を求めて確認したり、念を押したりする時に使うんだよ
でも、イギリス英語では、いつもの疑問文と同じ感覚で使っているよ!
だから、よく使うよ!
13.日付の書き方が違う
イギリス英語とアメリカ英語では、日付を書く順番が異なります。
とても注意が必要です。
例えば、2024年6月30日(日)の場合は、以下のようになります。
曜日と月の省略形をまとめてみました。
【曜日の省略形】
月曜日 | Monday | Mon. |
火曜日 | Tuesday | Tue. |
水曜日 | Wednesday | Wed. |
木曜日 | Thursday | Thu. |
金曜日 | Friday | Fri. |
土曜日 | Saturday | Sat. |
日曜日 | Sunday | Sun. |
【月の省略形】
1月 | January | Jan. |
2月 | February | Feb. |
3月 | March | Mar. |
4月 | April | Apr |
5月 | May | May |
6月 | June | Jun. |
7月 | July | Jul. |
8月 | August | Aug. |
9月 | September | Sep. |
10月 | October | Oct |
11月 | November | Nov. |
12月 | December | Dec. |
ちなみに、簡略化した日付の書き方を比べてみると
日本 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
2024/6/1 | 1/6/2024 | 6/1/2024 |
「6月1日」のことを言っているのか、「1月6日」のことを言っているのか、ちょっと紛らわしいですよね。
相手が誤った日付として受け取らないように、手紙とかは「June」や「Jun.」のように、数字だけに簡略化しないで書くことが多いよ!
14.時間の表現方法が違う
イギリス英語とアメリカ英語では、時間を表す表現方法が異なります。
まずは、時間の長さを表す表現の違いです。
イギリス英語 | アメリカ英語 | |
15分 | a quarter of an hour | fifteen minutes |
30分 | half an hour | thirty minutes |
45分 | three quarters of an hour | forty-five minutes |
90分 | an hour and a half | ninety minutes |
次は、時間の言い方の違いです。
イギリス英語 | アメリカ英語 | |||
1:00 | 1.00 | one o’clock | 1:00 | one o’clock |
1:05 | 1.05 | five past one | 1:05 | one five |
1:10 | 1.10 | ten past one | 1:10 | one ten |
1:15 | 1.15 | quarter past one | 1:15 | one fifteen |
1:20 | 1.20 | twenty past one | 1:20 | one twenty |
1:25 | 1.25 | twenty-five past one | 1:25 | one twenty-five |
1:30 | 1.30 | half past one | 1:30 | one thirty |
1:35 | 1.35 | twenty-five to two | 1:35 | one thirty-five |
1:40 | 1.40 | twenty to two | 1:40 | one forty |
1:45 | 1.45 | quarter to two | 1:45 | one forty-five |
1:50 | 1.50 | ten to two | 1:50 | one fifty |
1:55 | 1.55 | five to two | 1:55 | one fifty-five |
2:00 | 2.00 | two o’clock | 2:00 | two o’clock |
イギリスでは30分を境に「to」と「past」を使い分けるよ
30分より前なら「to」で、30分より後なら「past」だよ!
イギリスに着いたその日に、ブラジルから来たルームメイトが、この「to」と「past」を使う時間の言い方を教えてくれたんだ!
アンリの楽しい語学留学の思い出の1つだよ!
15.イギリス英語でよく使う副詞や形容詞がある
次の言葉を見てみてください。
- Lovely
- brilliant
- fancy
- right
- all right
- indeed
これらの言葉をプラスすると、とてもイギリスらしくなります。
意味と使い方を確認してみましょう。
「Lovely」と「indeed」は、本当によく耳にするよ!
イギリス英語らしい表現だから、使いこなせるようになりたいね!
16.まとめ
今回は、イギリス英語とアメリカ英語の文法の違いについてお話ししました。
全部で15項目ありました。
- 「~したところです」の言い方が違う
- 動詞の過去形と過去分詞が違うものがある
- 「~を持っている」の言い方が違う
- 「~しなければならない」の言い方が違う
- 「take」と「have」の使い方が違う
- 動詞の「do」の使い方が違う
- 前置詞の使い方が違うものがある
- 「shall」の使い方が違う
- 「need」の否定形が違う
- 「集合名詞」の扱い方が違う
- 短縮表現の使い方が違う
- イギリス英語は付加疑問文をよく使う
- 日付の書き方が違う
- 時間の表現方法が違う
- イギリス英語でよく使う副詞や形容詞がある
紹介しきれていないものもありますが…
おさえておきたい文法の違いは以上です。
ざっくりとアタマに入れたら、あとは本や映画などでたくさん英文に触れて、慣れ親しんでいくことをおススメします!
では、今回はこのへんで
Seeya!
またね
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