イギリス英語とアメリカ英語 文法の違い③

イギリス英語とアメリカ英語

イギリス英語とアメリカ英語の文法の違いを集めてみました。
こちらはパート3です。
パート1パート2でも紹介していますので、併せて読んでみてください。

イギリス英語とアメリカ英語 文法の違い①
 1. 「~したところです」の言い方が違う
 2. 過去形と過去分詞、違うものがある
 3. 「持っている」の言い方が違う
 4. 「~しなければならない」の言い方が違う
 5. 「take」と「have」の使い方が違う


イギリス英語とアメリカ英語 文法の違い② 
 1. 動詞の「do」をよく使う
 2. 「前置詞」の使い方が違うものがある
 3. 「shall」の使い方が違う
 4. 「need」の否定形が違う
 5. 「集合名詞」の扱い方が違う


短縮形の使い方が違う

下の短縮形は、歌詞などでよく耳にすると思います。


「wanna」

want to+動詞の原形」→「wanna+動詞の原形」
~したいです」の意味

「gonna」

「be動詞 + going to+動詞の原形」→「be動詞 + gonna+動詞の原形」
・すでに決まっている予定について、「~する予定です
・高い確率で起こりそうなことについて、「~しそうだ

これらの短縮形はアメリカ英語で、会話のときによく使われます。
イギリス英語では、あまり使われないです。

[イギリス英語]
I want to go the bank today.

[アメリカ英語]
I wanna go the bank today.

「今日、銀行に行きたいです。」

[イギリス英語]
It is going to be rainy soon.

[アメリカ英語]
It‘s gonna be rainy soon.

「もうすぐ雨が降りそうです」


付加疑問文の使い方が違う

You like chocolate, don’t you?
「チョコレート、好きですよね?

文章の終わりに「, don’t you?」や「, do you?」のように、短縮された疑問形が付いています。
これらのことを「付加疑問文」といいます。
英語では「Question tags」といいます。
確かに、後ろにタグがくっついている感じがしますね。

この付加疑問文は、「~ですよね?」や「~でしょう?」というように、相手に同意を求めて確認したり、念を押したりする時に使います。

ですが、イギリス英語では同意を求めるようなニュアンスはあまりないです。
通常の疑問文と同じような感覚で、かなり頻繁に使われます。

この付加疑問文、答え方にちょっとコツが必要です。
例文で、ざっと確認してみましょう。

It is cold today, isn’t it?
Yes, it is.
No, it isn’t.

今日は寒いですね
はい、寒いです。
いいえ、寒くないです。

It isn’t cold today, is it?
Yes, it is.
No, it isn’t.

今日は寒くないですね
いいえ、寒いです。
はい、寒くないです。

例文2つ目の否定文の付加疑問文の場合、答えの「はい」と「いいえ」の意味になる「Yes」「No」が逆になります。

それは、相手の答えに対してではなく、自分の答えが「肯定」か「否定」かで「YES」「NO」を決めるという英語のルールがあるからです。

「YES」+「肯定文」
「NO」 +「否定文」

つまり、相手が「今日は寒くないよね?」と言ったことに対して、

「いやいや、今日は寒い」と自分が思ったのなら、
  ↓
「it is cold today」 これは肯定文だから
  ↓
「Yes」+「it is cold today」と「Yes」をくっつけて
  ↓
いいえ、寒いです」となります。


逆もしかり。

「ええ、今日は寒くないです」と自分が思ったのなら、
  ↓
「it is not cold today」 これは否定文だから
  ↓
「No」+「it is not cold today」と「No」をくっつけて
  ↓
はい、寒いです」となります。


とってもややこしいですよね。
これは、慣れるしかないです。

英語の本をたくさん読むことで、英文が蓄積されて自然と慣れていきます。
簡単な英語で文法を説明している本を読むのも、おすすめです。

詳しくは「英語多読」のページで紹介しますが、付加疑問文は使用語彙700語レベルのリーダーで登場します。

また、SCHOLASTICの「GRAMMAR IN ACTION3」は、簡単な英語で付加疑問文の説明があり、漫画でも使い方を確認できます。とてもおすすめです。


日付の書き方が違う

イギリス英語とアメリカ英語では、日付を書く順番が異なります。
とても注意が必要です。

例えば、2023年6月30日(金)の場合は、以下のようになります。

イギリス英語

曜日 → 日にち → 月 → 年 の順番なので

Friday, 30th June 2023
または
Fri. 30 Jun. 2023

日にちと月の間に「of」を入れて読みます。
「30th June(30 Jun.)」は、「サーティース オブ ジューン」と読みます。

アメリカ英語

曜日 → 月 → 日にち → 年 の順番なので

Friday, June 30th, 2023
または
Fri. Jun. 30, 2023

曜日と月の省略形をまとめてみました。

【曜日の省略形】

月曜日MondayMon.
火曜日TuesdayTue.
水曜日WednesdayWed.
木曜日ThursdayThu.
金曜日FridayFri.
土曜日SaturdaySat.
日曜日SundaySun.


【月の省略形】

1月JanuaryJan.
2月FebruaryFeb.
3月MarchMar.
4月AprilApr
5月MayMay
6月JuneJun.
7月JulyJul.
8月AugustAug.
9月SeptemberSep.
10月OctoberOct
11月NovemberNov.
12月DecemberDec.


ちなみに、簡略化した日付の書き方を比べてみると

日本イギリス英語アメリカ英語
2023/6/11/6/20236/1/2023

「6月1日」のことを言っているのか、「1月6日」のことを言っているのか、ちょっと紛らわしいですよね。

ビジネスレターでは、相手が誤った日付として受け取らないように、「June」や「Jun.」のように簡略化しないで記載することが多いです。


時間の表現方法が違う

イギリス英語とアメリカ英語では、時間を表す表現方法が異なります。

まずは、時間の長さを表す表現の違いです。

イギリス英語アメリカ英語
15分a quarter of an hourfifteen minutes
30分half an hourthirty minutes
45分three quarters of an hourforty five minutes
90分an hour and a halfninety minutes


次は、時間の言い方の違いです。

イギリス英語アメリカ英語
1:001.00one o’clock1:00one o’clock
1:051.05five past one1:05one five
1:101.10ten past one1:10one ten
1:151.15quarter past one1:15one fifteen
1:201.20twenty past one1:20one twenty
1:251.25twenty five past one1:25one twenty five
1:301.30half past one1:30one thirty
1:351.35twenty five to two1:35one thirty five
1:401.40twenty to two1:40one forty
1:451.45quater to two1:45one forty five
1:501.50ten to two1:50one fifty
1:551.55five to two1:55one fifty five
2:002.00two o’clock2:00two o’clock

上の表からも分かるように、イギリスでは30分を境に「to」と「past」を使い分けます。


イギリス英語でよく使う副詞や形容詞がある

これらの言葉をプラスすると、とてもイギリスらしくなります。

言葉意味
Lovely色々な「いいね!」を表す形容詞良いIt ‘s lovely weather.
良い天気ですね
すてきThat jacket is lovely, isn’t it?
あのジャケット、すてきね!
おいしいThis cake is lovely.
このケーキはおいしいです
楽しいHave a lovely day!
楽しい一日を!
ありがとうA: Here’s your ticket.
B: Lovely.  Thank you.

A: こちらがチケットです。
B: どうも。ありがとう。
もちろん/かしこまりましたA: Take away, please.
B: Lovely.

A: 持ち帰りでお願いします。
B: かしこまりました。
お願いしますA: Would you like some tea?
B: That would be lovely.  Thank you.

A: 紅茶はいかがですか?
B: ええ、お願いします。ありがとうございます。
brilliantすごいね!/素晴らしいIt’s great.  That’s a brilliant idea!
すごいね! 素晴らしいアイデアだね!
fancy好きI don’t really fancy him.
彼のこと、全然好きじゃない。
rightかしこまりましたA: I’d like to buy a return ticket to London.
B: Right.

A: ロンドンまでの往復切符を買いたいのですが。
B: かしこまりました。
all right元気?A: How are you?
B: Fine, thaks.  All right?

A: 元気?
B: 元気だよ、ありがとう。元気?
indeed本当にThank you very much indeed.
本当にありがとうございました。


まとめ

今回は3回に分けて、イギリス英語とアメリカ英語の文法の違いを比較してきました。

学校でアメリカ英語を習ってきた私たちには、あまり馴染みがないものもあります。

今回の記事を書くにあたり、これらの本を参考にしました。

とても分かりやすくイギリス英語とアメリカ英語の違いが書かれている本です。

ぜひ参考にしてみてください。

今回のリストを作るために参考にした本

Oxford Essential Dictionary
イギリスの言葉と文化に触れる! 日常生活のイギリス英語表現
リアルな日常表現2900 イギリス英語フレーズブック
全くダメな英語が1年で話せた! アラフォーOL kayoの『秘密のノート』


じゃ、今回はこのへんで…

Seeya!

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